釣行記 奥利根フィッシングパーク

釣行日 2020年10月25日(日曜日) 7:00~17:00

奥利根フィッシングパークさんは栃木の管理釣り場が閉場となる夏季に saji のテストで定期的に利用させて頂いていた管理釣り場さんです。
ここの特徴は大型魚の池とレギュラーサイズの池が分けられている点で、共に水深は浅めで透明度が高く、スプーンに対する魚の反応を見るのに適した釣り場となっています。魚影も非常に濃く、広さもマイクロスプーンに適した感じで、saji のテストに丁度良い環境となっています。


秋の好シーズン、saji 量産プロトへの大型魚の反応を確認してきました。

一日の95%くらいを大型魚のポンド(2面あるのですが、管理棟側のポンドです)で過ごし、5%くらいをレギュラーサイズのポンドで釣りをしてきました。奥利根フィッシングパークさんの大型魚ポンドは魚の姿が丸見えで、スプーンに対する反応が手に取るようにわかります。

魚の反応が見えるというのは、どんなカラーや泳ぎのスプーンが魚に好まれているのか知ることができ、とても面白くまた勉強になります。


僕の saji のカラーリングですが、光の波長に基づいてロジックを組み立てています。

人間が色として認識しているのは光の波長の長短なのです。
光の波長は幅広いのですが、人間に見えるのは可視光線という光で、網膜にあるセンサーが光の波長をセンシングして脳みそで色をつけています。人間の眼に見える最も波長の短い色は紫色で、そこから青、緑、黄、オレンジ、赤、赤紫と波長が長くなっていきます。魚は人間よりもセンサーが優れているので、より幅広い色が見えるのだそうです。
ここら辺の話は Database の「Trout その優れた能力」にまとめていますので、ぜひご覧ください。

光の波長というのは天候や時間帯によって変化します。またポンドの水には微生物などの浮遊物があるため、その水質によっても水中に届きやすい波長は変わります。天気が良くて透明度が高いほど、波長の短い光が届きやすく、天候が悪い、もしくは透明度が下がると波長の長い光が届きやすくなる、という仮説を基に、僕はスプーンのカラーを選択しています。光の状況によって、カラーの濃淡も選択肢に入ります。

釣行当日は秋晴れの気持ちよい一日で、透明度の高い水質であったことから波長の短い色が良いだろうと、上の画像の薄い紫色を選びました。

薄い明るめの色を選んだのは視認性を高める目的だったのですが、このカラーの反応が良く、もう一段波長を長くした薄いブルーまでは魚が良く振り向いてくれました。試みに薄いピンク色や薄い黄色も投げたのですが、明らかに反応が弱くなりました。

光の波長を考えたカラーロジックは有効なようで、saji のカラーはこのコンセプトで決定していこうと思っています。


丸見えなので、魚の反応が手に取るようにわかります。
スプーンを咥える仕草は同じなのですが、レギュラーサイズに比べて大型魚はよりゆっくりと口を使うように見えます。

大きな口をパクっと開けて小さなスプーンを齧るのですが、そのすべてが見えてしまうためにドキドキして、つい早合わせしてしまいます。
ゆっくり口を使うといっても、トラウトたちも賢いので「エサじゃない」って判断すると即座に吐き出します。
簡単じゃないけど、面白い。

魚がスプーンにアタックする様子を見ていると、手元やラインにアタリが出ないアタックもたくさんあることがわかります。
また、手元やラインに出る弱いアタリがどんなアタックで出るのか、知見を蓄えることができます。


大型魚がヒットした時の手応えは格別です。

細いラインを使ったレギュラーサイズの釣りも愉しいのですが、頭を大きく振る大型魚固有の力強い引きは本当にドキドキします。
PE 0.2号+3lbリーダーの強めのラインシステムのタックルをメインに使用していたので、安心してやりとりをすることが出来たのですが、このタックルでも不安を覚えるようなサイズも入っているので、油断は出来ません。

風に煽られてラインが流される場面もあったのですが、細いPEラインは飛距離も良く、マイクロスプーンを扱いやすいです。
どうしても風が気になるときはエステルラインのタックルを使用しました。エステルも 0.4号あればたいがいは大丈夫と思うのですが、慎重なやりとりが必要です。やっぱりPEの方が安心ですね。


奥利根フィッシングパークさんは一回の放流と定期的が餌やりの時間があり、この時間帯は釣れる可能性が高まります。
どちらも圧巻で、放流は大きな魚をドボンドボンと放し、餌やりでは撒かれたペレットに大量の魚が群がります。

この放流と餌やりは、活性の落ち着いた魚をリセットする効果があるようで、沈黙する時間をあまり多く感じさせません。
スプーンのタイプやカラーの選択を組み立てなおすのに丁度よい節目となります。

ずーっと大型魚の池にいたのですが、レギュラーサイズ池の状況も確認しました。
時間にして15分くらいと思いますが、レギュラーサイズもみんな活性が良くて、ポンポン釣れます。
それでもカラーを見切るのは早くて、やはりローテーションが大切なようです。


画像は終了間際に釣れたあがり鱒です。

一日、saji のみで通したのですが、gou と jak の泳ぎの異なる2種の使い分けと、光の波長のカラーロジックでローテーションすることで、終日大型魚の反応を愉しむことが出来ました。

奥利根フィッシングパークさんは、ルアーの縛りが緩くフェザールアーの使用が認められているので、初心者の方が大型魚に出会うチャンスは高いと思います。大型魚がウヨウヨしている釣り場で魚影に期待感を高めて、釣り易いルアーでバッチリと成果を得ることが出来ると思います。
沼田の冬季は雪の心配があるので、紅葉のきれいなこの時期に訪れてみては如何でしょうか?


タックルデータ

セット1 大型魚池用(メインタックル)
ロッド : VALKEIN DainsliF 6’1ML-H Black Vespine
リール: SHIMANO Vanquish C2000SSS with IOSFACTORY「IMPACT」&「S system」 with REVIVE 「Funnel」
ライン: PEライン(0.2号)+フロロリーダー(3lb)

セット2 大型魚池、風の強いときに使用
ロッド : VALKEIN DainsliF 6’1L-H Black Vespine
リール: SLPWORKS DSLT1000SP with IOSFACTORY「D system for 18」 with DRIVE 「AIR Stir 40mm」
ライン: エステルライン(0.4号)+フロロリーダー(3lb)

セット3 レギュラーサイズ池用(ごめんなさい、画像には写っていません)
ロッド : VALKEIN DainsliF 6’1UL-H Black Vespine
リール: SLPWORKS DSLT1000SP with IOSFACTORY「D system for 18」 with DRIVE 「AIR Stir 40mm」
ライン: エステルライン(0.3号)+フロロリーダー(2lb)